【生産者のエゴは売れない】商品を売るコツと売るべきではない商品。
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【生産者のエゴは売れない】商品を売るコツと売るべきではない商品。

2020.07.31
2020.07.31

どうも、コウタです。

京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動しています。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,300日(20207月現在)を突破しました。

外出自粛で運動不足やストレス発散が出来てない方は、僕が毎日欠かさずやっているダイエット効果バツグンの自宅トレーニングをまとめたのでチャレンジしてみてください。また、外に出て運動する方へ、これからの時期持っていると便利な「コスパ最強のランニンググッズ」を紹介したのでこちらも合わせてご覧ください。

先日、クライアントさんから「ネット販売したい商品があるのですが…」と相談を受けました。

僕はこういう時、クライアントさんを立てて「良い商品ですねー!」と、ご機嫌を伺うような真面目な人ではないので、ズバッと思ったことをオブラートに包んで伝えます。(漏れてるかもしれません)

ここで「黙っておけば損しないのに…」と思った方、今はそうかもしれませんが、将来的に見て、僕はクライアントさんの商品が売れないことには、今後、永続的にお仕事をもらえなくなるリスクの方が高いんです。

なので心を鬼にして「ダメなものはダメ」と伝えるようにしています。(ちゃんと理由を添えてね)

相談を受けた商品をパッと見た瞬間に、残念ながら「売れない」と思ったわけです。(品質はとっても良かったんだよ)

結論から言うと「販売者が売りたいと思う商品しか売れない」ってことなんです。

これって要するに「お客さんが勧めたいと思う商品が売れる」ってことと全く同じで、僕が自分の友達に「こんな商品があるよ!」って勧めたくならなかったので、素直に「売れない」と感じたわけですね。

ということで今回は「生産者のエゴは売れない、商品を売るコツと売るべきではない商品」についてお話ししたいと思います。

生産者のエゴの詰まった商品は売るべきではない。

クライアントさんから相談を受けた商品はとっても(品質が)良いもので、実際に試してみたところ、使い心地もバツグンだったんですね。

ただ、問題は「ビジュアル」でした

オブラートに包んで言うと、「ダサい」んですね。(包み忘れました)

販売するターゲットにもよるのですが、20代~40代くらいの方が見れば「これをわざわざ使いたくない」と思うようなビジュアルだったわけです。

何分、デリケートな商品なので、そこを「品質+安さ」でカバー出来るか?と聞かれると…というような感じですね。

で、詳しく聞いてみたところ、企画・生産者は60代~の方々が中心で、20代~40代の意見は入っておらず、その人たちの考える美意識だけで制作されたものでした。

60代~の方へ販売するのであれば素晴らしい商品なのですが、これを20代~40代にも販売する形になると「生産者のエゴを売る」ということになってしまうんですね。

その商品をユーザーが使いたいかどうか?を考える。

60代~の方へ販売するのであれば素晴らしい商品だ」と言いましたが、ここでネックになると思ったのが、「この商品がネット販売を前提とした商品である」ということです。

60代~の方が「ネット販売に対応出来ているか?」と考えた時に、なかなか難しい状況で、それに並行して、20代~40代の娘や息子が「両親へ送る」というパターンがどれだけ発生するか?を想定しないといけません。

「ギフトを買いに来る人達が多く集まるサイト」だとすれば成り立つんですが、自分達が欲しいと思って探した商品が、合わない商品だったところから「両親に送る」となるのはかなり稀なケースです。

それが自分達の世代のビジュアルに合ってなければ尚更、想像しづらいです。(きっと20代~40代でもビジュアルが良いから勧めようという感覚は強いと思うので…)

実際に、実物を見ることも出来ず、自分で試すことも出来ず、商品が良いものかも分からない、そんな商品がいきなり「ギフト」にはならないわけです。

そこでギフトとして成り立つものは、あくまで普遍的で使用感が想像しやすいものです。(ティッシュ・タオル・水など…)

販売者の「売りたい(勧めたい)」と思ったものが売れる事実。

僕は昔、百貨店などでたまに見かける「〇〇物産展」などの催事販売のお仕事をやっていました。

僕が販売していたのは「博多の明太子」で、その他、よくある珍味(タコわさ、みりん干し、ちりめんじゃこ)を一緒に販売していました。

スーパーなどの一角を借りて、そこに屋台をセッティングするところからスタートするんですね、商品を並べる時に販売者の個性が出ます

それは「売りたい(勧めたい)物」のスペースを大きく取ることや、量をたくさん盛るということです。(商品に対する気合がそれぞれ違うんですね)

その会社の先輩達は「高価(¥1,380/100g)な一本物の明太子は売れない」と、代わりに、安価(¥498/100g)な明太子を売っていました。

ただ、僕は「高価(¥1,380/100g)な一本物の明太子」がバツグンに美味いと感じたので、これをメインに行こうと強気のドカ盛りディスプレイをかましました。(陳列するとそれだけ商品が痛むので廃棄のリスクになります)

僕のような新人で下っ端は、売れなくなったお店を会社に当てられるんですね。

そのお店の過去1年間の売り上げデータは、1日平均売上が大体5~8万円くらいだったんですが、過去に10万円越えを数回記録していた”ポテンシャルのあるお店”だったわけです。(兵庫県緑ヶ丘にあるスーパーと言えば感の良い人は分かると思います)

結果は、1日平均売上が15万円を3日間に渡って販売することを達成しました。(お店の人がすごく喜んでくれてた)

その勝因は「高価(¥1,380/100g)な一本物の明太子」が、連日、”爆発的に売れた”ということです。

この高価な明太子は1日2本(200g)くらい売れたらラッキー的な商品なんですが、僕はこの時、3日間で15kg近くの高価な明太子を販売することに成功しました。(在庫切れで完売です)

「この美味いもんを勧めたい!」っていう強い気持ちが、オーラとして出た結果ですね。そこに力があったんです。

そんな経験もあり僕は、自分が「売りたい(勧めたい)」という感覚をとても大切にしてる理由です。

僕の考える売るべきではない商品とは。

単刀直入に言うと販売者や生産者に「迷いのある商品」は絶対に売るべきではないと思います。更に言えば、生産者のエゴが強すぎて「迷うことすらしなくなった商品」も同じくです。

この商品が売れると思う理由はなんですか?」と聞かれた時に、しっかりと的を得た意見が返ってきて、その意見を周りの人間が納得させることが必要不可欠です。

実はこれ、家族商売になってくると見えづらくなる部分なんです。

僕がデザインを勉強してた8年前、僕の作るデザインのことを、おばあちゃんや母親はいつも褒めてくれました。でも、それは”家族だから“です。

今見返しても分かります。それはゴミ同然の下手くそなデザインでした。

今僕がやらなければならないのは、”クライアントさんの商品が売れるために出来ることを120%の力でやる“ということなので、クライアントさんに家族としての意見を伝えてもダメなんですね。

僕が仕事の中で「これはダメだと思います」と伝えるのには、やっぱり(仕事を外される)恐怖とかもあるんですが、クライアントさんへの愛だと言い聞かせています。(内心は震えてます)

今の時代「どんな形でバズるか?」とか予測も出来ないので、一概にも正解は存在しないのかもしれません。

ただ、そんな中でも、”クライアントさんの現状を考えた上での最適解”を提案したいなと考えています。

少しでも良い提案を出来るように、日々勉強です。

一緒に頑張りましょう。

では、またね。

WRITER
KOHTA FUKUI / Freelance Designer
KOHTA FUKUI
Freelance Designer