僕が見た夜の街。京都・祇園のホストクラブという世界。【偏見と裏切り】
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僕が見た夜の街。京都・祇園のホストクラブという世界。【偏見と裏切り】

2020.07.14
2020.07.14

どうも、コウタです。

京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動しています。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,200日(20206月現在)を突破しました。

外出自粛で運動不足やストレス発散が出来てない方は、僕が毎日欠かさずやっているダイエット効果バツグンの自宅トレーニングをまとめたのでチャレンジしてみてください。また、外に出て運動する方へ、これからの時期持っていると便利な「コスパ最強のランニンググッズ」を紹介したのでこちらも合わせてご覧ください。

新型コロナ第二波の要因とも言われる「夜の街

接客を伴う飲食店など伏せが記されているが、そんな綺麗なものでもない。

実際に、僕は数年前、京都・祇園のとあるホストクラブで”ボーイ”として働いてました。

人手が少なめのホストクラブだったこともあり、自分にお客さんは付けなくても、他のホストのテーブルに付き、ヘルプに入ることは珍しくなかったです。なので、それなりの接客方法は学んだり出来たんじゃないかと思ってます。

正直に言えば「ホストなんか嫌い」と思って生きてきた僕でしたが、実際に働いてみればイメージは一気に変わりました。

どちらかと言えば「ゴリゴリの体育会系の部活」みたいな感じで、きらびやかな表側と、泥臭い裏側を合わせ持ってるんだなと。そしてそこらの職場なんかより、ホストという世界は圧倒的に人が濃く人情に厚いと感じました。

さて今回は、「偏見と裏切り」ということで、「僕が見た夜の街。京都・祇園のホストクラブという世界。」というお話をしたいと思います。

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僕が見た夜の街。京都・祇園のホストクラブという世界。

「ホストなんか嫌い」と思って入ったホストの世界は、多くの職場より人情に関して言えば凄く厚く、お店の先輩の僕に対する接し方を見て、すぐに”誰かのために働きたい“という気持ちになりました。(ヘルプだったので)

ホストの世界は完全な”縦社会”で、年齢は関係ありません。僕は6つ下の大学生の子に敬語を使ってましたし、命令されれば買い物に行ったり、普通にパシられてました。

ただ、先輩がお金を出すという暗黙のルールがあって、仕事終わりに食べに行く食事代や、遊びに行く時のお金などは全部先輩が払ってくれます。(稼いでるからというわけではないです)

ただ、ホストって華やかな世界に見えがちですが、みんなが想像してるような”金持ち”のホストなんて、ほんの一握りなんですね。

結局は、お客さんを引っ張ってくるために営業(キャバクラや他のホストのお店に行ったり)しないといけないし、相手の感じに合わせて服装も気を使わないといけないし、結構お金がかかるみたいです。

そんなに甘い世界ではないということは、その営業中の状況を見ても分かりました。

華やかな表舞台の裏にある「ゴリゴリの体育会系の部活」

想像以上の泥臭さを感じたのは、営業中の裏側(バックルーム)です。

ホストって、基本はお酒を飲んでなんぼなんで、誰かが飲まないと売上げって上がらないんですよね。ただ、自分が飲まれても終わりっていう…。

だからお店の裏側は壮絶で、シャンパンコールなんかやった後は、みんなバックルームで必死にそれを吐き出そうと水をガブ飲みします。(水でお腹を膨らませた勢いでシャンパンも全部吐き出します)

忙しい日の営業が終わる頃には、みんなヘロヘロで、バックルームで倒れる人だっています。それを皆んなで肩を貸しながら、ソファーで寝させたりするんですよね。

これはもはやスポーツなんだと感じました。(そら友情も芽生えるよね)

「人生にそんな経験いらないよ」って言われることもあるんですが、僕はそんなことないと思ってて、20代にしか経験出来ない貴重な体験だなって思ってます。こんな特別な職場ないんで。

京都・祇園の水商売の横社会と、ホストの縦社会による社会的な付き合いのあり方。

僕はずっとサッカーをしてきたんで、ホストの縦社会は例え相手が年下であろうとも、素直に受け入れることが出来ました。

ただ、水商売の付き合い方は、もう全然好きじゃなかったです。(今もです)

僕が世間知らずなのか知りませんが、新装開店の時に必ず花を出したり、バースデーイベントの時には必ず挨拶(シャンパンを開けに)に行くなど、なんかもう必死なんですよね。

何となく分かるんですが、それをしなかったり、忘れてたりすると”付き合いの悪いヤツ”みたいな印象に一気になっちゃうわけです。付き合いで成り立ってるから経営に直結するんですよね。

アイツ挨拶来なかったから、俺もうあの店には行かない。」とかね。

なんか、信頼してるようでしてない感じとか、常に気を使い合ってる状況の関係が強過ぎて、そのピリつきがなんとも哀れだったなと思ってます。

正直、デザイナーとして(ユニークな)技術を売ってる身としては、ホストの仕事の技術って将来に”大きく”残るものって無いと思ってるんですね。(マナーや話術くらい?)

要は、そういう世界だからこそ”信頼”を失ったら何も残らないから、余計にそこに固執するしかないって薄さが、正直に怖いなって思いました。

もちろん、そこに気付いて”技術”を準備するホストや、ホストの経営者も沢山います。そしてその為に、ここで上手く貯金出来るヤツが勝つんだろうと。

どこまで行ってもお客さんは救えない。風俗嬢やキャバクラが騙されて払うお金。

本気かウソか分からないくらい、入れ込んだお客さんっていうのは、ほんと”救えない“って思います。

ただ単に割り切って「楽しみたい」「ストレス発散したい」ってだけで来てるお客さんも沢山いますが、基本的に多くのお金を落とすお客さんっていうのは、ホストに入れ込んでます。

「応援したい」って気持ちでお金を払ってるのか分からないんですけど、お客さんの心の奥には、そのホストが「自分のことを本当に好きでいてくれてる」みたいに思ってると感じます。

でも、絶対にそんなことないんですよね…。

そういう部分が見え隠れしちゃう瞬間に、やっぱりお客さんに哀愁を感じます。(ホストに貢ぐ為にすごい仕事してるからね)

せっかく大変な思いして稼いだお金なんだから、しっかり貯金して有意義なものに使って欲しいって、心の中では思ってました。

実際にお客さんにその話をしたこともあります。ここで飲むシャンパンにかける10万円があったら「両親に旅行プレゼント出来るよ?」とか「ホストなんか結局ホストだよ?」とか。でも、お客さんはそれも分かってる上で、色々な思いでお金を使ってるみたいでした。

という感じで、接客サービスに関しては少し学ぶことはありましたが、ビジネスに関しては一般的にはほとんど学ぶことはないかなって思います。(ターゲットと、商品価格が独特過ぎて)

なんにせよ、あの独特の雰囲気を経験出来るのは、本当に貴重ですね。マジで独特です。

余談ですが、シャンパンタワーって100万円とかするんですよ。で、実際めっちゃくちゃ楽しいです。お祭りです。

一番最初に消えるのはホストクラブ。

個人的に、このリモート社会の中で”ホストの需要“ってかなり落ちてると思うんですね。

風俗は普段の日常で需要があって、キャバクラも接待で需要がある。でも、そこから次にホストクラブに繋がるか?と言ったら、僕はこれから先は”NO”になってくるかなと思います。

純粋にSNSの発展ですよね。プチインフルエンサーみたいな美形男子が増えて、それがSNSで繋がれる時代ってなったら、わざわざ店まで会いに行く価値なんてなくなると思うんですね。

そういう意味で、3つの中から「一番最初に消えるのはホストクラブ」だと僕は思ってます。

これを見てるホストの人は、お酒を扱わなくてもお金を稼げる”技術”を身につけることをオススメします。マジで色気と話術だけで、これからの時代は食ってけないと思います。あと、店舗に依存する系もNGです。

ホストクラブと夜の街に対する偏見と裏切り。

僕も、もちろん偏見の塊でした。で、実際に夜の街とホストクラブを経験した上で、その偏見は一切消えました。いい世界もあるんだなと。

僕が夜の街で働くキッカケは「デザイナーとしての仕事を取る人脈作り」でした。

そこで出会った人と、今でも仕事(ホストクラブとは関係ない)をさせてもらってるし、素晴らしい人格者もいれば、有り得ないゴミみたいな人もいます。どちらかと言えば、こういう世界の人間は両極端なのかもしれないです。

追々、そこで知り合った人と、仕事をさせてもらう機会もいくつかあったけど、デザイン料を払わず飛ばれたり、サンプル送ってるのに急に返事来なくなったり。裏でコソコソ陰気臭いところもあります。(調子良い時はめちゃくちゃいいカッコするんですけどね)

まぁでもそれは、夜の街に限らず、どこも同じでしょう。

僕は20代中盤の頃に”半年間”と期間を決めて飛び込んで、その代わりに本気で夜の街と向き合いました。そこでの出会いは今も大きな財産だし、今の僕を作ってくれた1つの大きなターニングポイントです。

ホストのイメージという偏見を崩せたことで、それ以降の自分の人生においての”偏見メガネ”を捨てることが出来ました。

今はどんな仕事の裏にも「きっと大変だろうなぁ」って、先を想像出来る心があります。

若いうちにしか出来ないチャレンジもあるので、思い立ったらまず行動。僕も挑戦を続けるので、一緒に頑張りましょう。

では、またね。

WRITER
KOHTA FUKUI / Freelance Designer
KOHTA FUKUI
Freelance Designer