クリエイターの仕事に対しての「キャンセル」についてサービス提供者共通として思うこと。
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クリエイターの仕事に対しての「キャンセル」についてサービス提供者共通として思うこと。

2022.01.18
2022.01.18

おはようございます。FOURTEENのコウタです。

京都を拠点にフリーランスデザイナーとして活動しており、毎日休まず続けている、ランニングやブログを通じて感じた「継続は力なり」の大切さを発信したりしています。

京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動し7年目。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,830日、毎日ブログは610日を突破。(2021年12月31日現在)

先日、進行していた1つの案件がいくつかサンプルを制作した上で「キャンセル」ということになりました。

ホームページほどの大きな制作以外では、なかなか契約書を交わしたりしない中で、見積りを出して、それなりの時間をかけた仕事のキャンセルということで、なんとも言えない悔しい気持ちになったんですね。

ということで今回は、クリエイターの仕事に対しての「キャンセル」についてサービス提供者共通として思うこと、についてお話ししたいと思います。

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クリエイターへ依頼した時の制作フロー。

クリエイターのお仕事の流れとして、僕の場合は簡単に言えば「ご依頼 → ヒアリング → サンプル制作 → 調整 → 納品」といった感じで進んで行きます。

「時間を使う」という概念から、僕はヒアリングの段階から費用をとっても良いと思っている人だったりするんですが、これに関してはちょっと乱暴な意見で通らないことが多いと思うので、実際に実現することはないと思っています。

僕の場合はヒアリングにすごく重きを置いているので、ここで準備するべき作業って結構多かったりするんですね。加えてヒアリングをした後に見積もりを出して、費用を見てからキャンセルなんてこともあったりするので、そこまでの時間が水の泡になったりするんです。

クリエイターにとっての「キャンセル」の考え方。

で、今回は「サンプル制作」の段階でのキャンセルとなり、サンプルというのは完成に限りなく近いデモ版を何パターンか作った状態なので、誰にでも分かるくらい普通に「お仕事」としての作業は進んでいるんですね。

で、お金の話は一旦置いておいて、クリエイターはそのでも版を作る時にはやっぱり本気で作業してますし、一生懸命作ったものが納品まで到達出来ないとなるとやっぱりすごくショックなんです。

クリエイター自身にとっての1番の名誉は、自分が作ったものが世に出るということで、それが叶わないということで、キャンセルとなった場合に残った制作物は他に使い回しが効くわけでもないんですね。(内容がクライアントさんによって違うので…)

めちゃくちゃポジティブに考えれば「経験を積んだ」ということにはなるんですが、それは納品まで完了していたとしても積める経験であるのは確かなので、どうせ経験を積むなら納品まで行きたいというのが本当の想いですよね。

サービス提供者として考えてほしい「キャンセル」の感覚。

でも、実際に今回の場合はサンプル制作の段階でのキャンセルということで、お客さんは「その商品を手にしてはいない」という状況で、飲食店で言えば「作ったは良いけど手はつけていない」みたいなフワフワした状態なんです。

「あれ?注文したっけ?」って言われたら、それまでで、クリエイティブの性質上、色合いの感覚、文字の大小、構成の仕方なんかを組み合わせたら可能性は無限なので、そういうことが言いやすい(言える部分が沢山ある)職業だったりします。

でも、基本的にどんなサービスでも「注文した段階で費用は発生する」というのが基本じゃないですか?でもなぜかここの部分でクリエイターってかなり不利な立場だったりするんですね。(なので契約書が必要になったりするんです)

きっとそれは「商品の実像が存在しない可能性がある」ということで、データ納品ということも多くあるお仕事の中で、なかなかそこらへんの感覚を一般の方が同じものとして見てもらえないことがあったりするんですね。

でも僕はこれに関して、声を大にして「飲食店で料理を注文してから味見をしてからキャンセルするのと同じ」だということを皆さんにも伝えたいと思っています。

デザイン制作のキャンセルを受けて僕が取った行動。

で、僕はこういうことがあった時には、今まで言ってきたようなことを、お客さんを失う覚悟でしっかりと自分の意思として伝えるようにしているんですね。これは将来のクリエイターを守るためでもあります。

今回、クライアントさんに商品を気に入ってもらえなかったかもしれないけど、今に至るまでに行動したことは事実なので、全額とは言わずとも、お互いの気持ちが落ち着く部分で折り合いをつけて、気持ちよく別の仕事に移りたいという気持ちを伝えました。

これはお金をもらったから納得するという問題じゃなくて、僕が提供した時間に対して、お客さん側も何かを提供しないことには、同じ目線で今後お仕事が出来ないようになってしまうからです。

そういう説明をしたところ「もちろんです!」ということで、キャンセルに際して全額お支払いしようとしてくださったんですが、僕はここで納品が出来ていない(気に入ってもらえていない)商品に対して全額を支払ってもらうのは無理なので、お互いの意思を尊重して半額ということで折り合いがつきました。

僕は自分がお客さんに対して気に入ったものをお渡し出来なかったことでも申し訳なさはありましたし、一方でお客さんは全額支払おうと持っていた部分を半額にしたことで、これまでの作業や対応に感謝の気持ちを伝えていただきました。

ここでお互いのリスペクトが欠けてしまった状態では、将来的にもお仕事はうまくいかないし、僕は自分がクリエイターとしてお客さんと向き合っていく中で、積極的に思っていることは伝えるようにしています。

お客さんに対してペコペコするんじゃなくて、1人の人間としての付き合いっていくことで末永くお付き合いしていけるものだと思っているので、そういう形でのお客さんとの繋がりを大切にしていければと思います。

一緒に頑張りましょう。

では、また明日。

WRITER
KOHTA FUKUI / Freelance Designer
KOHTA FUKUI
Freelance Designer