クライアントワークで1番難しいことは相手の理想を形にすること。
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クライアントワークで1番難しいことは相手の理想を形にすること。

2021.01.26
2021.01.26

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おはようございます。FOURTEENのコウタです。

京都を拠点にフリーランスデザイナーとして活動しており、毎日休まず続けている、ランニングやブログを通じて感じた「継続は力なり」の大切さを発信したりしています。

京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動し6年目。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,464日、毎日ブログは242日を突破。(2020年12月31日現在)

僕がこれまで見て来た中でのクリエイターさんに多いのが、自分の理想形に商品を持っていくことを仕事にしている人達で、クリエイティブをお仕事にする上でここを結構勘違いされている人がいると思います。

僕らクリエイターとして出来ることは、クリエイティブを使って商品を作ることなんですが、例えば、クリエイターが自分のスタイルを貫いたり、それこそ予算の問題なんかで、お客さんの意思に当てはまらない商品が出来たりします。

どんな人も作ってる時には「とりあえず作っとけ」とは思っていないと思うのですが、お客さんの意思とは違う部分で折り合いが付けられている商品が多いと思います。

要するに「自分がやりたい状態をゴールとしている」ということですね。

そういったことを踏まえて今回は、クライアントワークで1番難しいのは相手の理想を形にすることであるというお話をしたいと思います。

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「自分がやりたいこと = 相手がやりたいこと」ではない。

僕にはそういう感覚がないので分からないんですが、結局のところ「自分がやりたいこと = 相手がやりたいこと」と思っている人達が多く、ここで結構な勘違いが生まれてるんじゃないかなと思います。

これは決して「尖ったクリエイティブを貫き通しているアーティスティックなクリエイターさん」ばかりだということではなく、大体の場合、自分のセンスが正しいと思ってお客さんを納得させにいくタイプと、一般的に良くある内容の仕事をした上で、予算の都合でこれ以上は…的な感じで納得させにいくタイプだと思います。

要するに、商品のゴールを決めているのは「自分の感覚」であって、この考え方でお仕事をしている場合、お客さんが100%の満足をすることはほぼないと思います。

本人たちは「自分の100%を出した」とか「予算内で出来る限りのことをした」と納得していますが、こういうクリエイターさんのお仕事の姿勢は、商品を見ていればすぐに分かっちゃうんですね。(完成品とクライアントのイメージがしっくり来てない。)

そういう部分で「自分がやりたいこと = 相手がやりたいこと」ではないということを前提にクライアントワークを行うことが大切だと僕は思っています。

制作に共通している約束事を正確に捉える。

ただ、そこでお客さんの理想(素人的な意見)に近付け過ぎて、出来上がった商品の見え方として「クオリティの低い商品」となれば最悪なので、最低限のルールを作っておくのが大切かなと思います。

それは「使いやすさ」「分かりやすさ」「見やすさ」などといった、その商品を利用するユーザーにとっての「親切さ」を設計することだと僕は思っています。

これはどんな制作物にも言えることで、せっかくチラシを作ったのに「文字が小さくて読めない」とか「画像が荒くて見えない」となっていたり、ホームページを作ったけど「どう操作すれば良いか分からない」となっていれば最悪という感じです。

制作に共通している約束事を正確に捉えて、その感覚的な部分だけは最低限確保した状態で「お客さんの理想」に近付けていくことが大切なんだと思います。

そのクライアントワークで喜ばせる相手は誰だ?

その約束事を決める時に考えて欲しいのが「そのクライアントワークで喜ばせる相手は誰だ?」ということで、たまにクライアントさん自身の欲求を満たすタイプの依頼もありますが、ほとんどの場合は”クライアンさんの商品やサービスを利用する人達を喜ばせるためのもの“ですよね。

そう考えた時に、全ての制作物に同じ約束事は通用しなくて、その商品やサービスを利用する人達を制作物ごとにしっかりと設計する必要があります。

要するに、制作物を利用するターゲットの心理をイメージするということで、クライアントさん自身は若いけど、利用するターゲットが高齢者ならば「文字は大きくする」といった設計をするということです。

僕はそういう意味では、(決して嫌いではないのですが)個性の尖ったアーティスティックだけではクライアントワークは成り立たないと思っていて、「喜ばせる相手は誰だ?」を考えた時に、相手の理想に近づけられる「想像力」も同じくらい必要だと思っています。

1番難しいのは相手の理想を形にすること。

そう考えた時に、クライアントワークで1番難しいことは「相手の理想を形にすること」で、逆にこれをバッチリ叶えながら自分をアピールしていくことが更に難しいことだと思っています。

例えば、心の中では「こうしてたらもっと良くなったのに…」と思うことでも、クライアントさんにとってはNGなことがあったりして、相手の理想を叶えるためにそこで折り合いを付けないといけない部分もあったりするわけです。

ただ、それも僕の中ではクライアントワークをする上で、初めから分かっている制限で、一応アイデアとして提案はしますが、叶わないことは納得して「その中での最適解」を目指すようにしています。(自分のやりたいことが出来なくても、それ以降で考えることを放棄しないということです。)

僕の制作実績を見れば一目瞭然なんですが、お客さんの理想を形にするタイプのお仕事を追求した結果、僕自身のデザインに型がないというのは、それが理由だったりします。(カッコイイ系もあればポップで可愛い系もあったり色々です。)

そういう意味で僕は、自分の好きなデザインを磨くというわけではなく、相手が理想とするものを形にする想像力を尖らせているということですね。

それを実現させるのが「徹底的なヒアリング」で、絶対にイメージがフワッとしている状態で仕事はせず、ヒアリングをしている中で「これだ!」と相手の理想が閃かない場合は、方法を変えてヒアリングを続けるようにしています。

お仕事をする上で「自分がやりたいこと = 相手がやりたいこと」ではないというお話をしましたが、もちろん尖ったアーティスティック作品で結果を残すこと自体もめちゃくちゃに難しいことに変わりありません。

ただ、個展を開く系のクリエイターではない限り、いざ通常のクライアントワークとなれば「相手の理想を叶える」というのが商品のベースになってくることが多いと思うので、自分の生み出す商品が「自分のやりたいこと」で折り合いを付けていないかを、改めて考えてみてください。

一緒に頑張りましょう。

では、また明日。

WRITER
KOHTA FUKUI / Freelance Designer
KOHTA FUKUI
Freelance Designer