毎日ブログを書いている僕が「デザインの言語化」を出来ていないのに、なぜ素人の人間が文章で伝えようとするのだろうか。
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毎日ブログを書いている僕が「デザインの言語化」を出来ていないのに、なぜ素人の人間が文章で伝えようとするのだろうか。

2022.07.31
2022.07.31

おはようございます。FOURTEENのコウタです。

京都を拠点にフリーランスデザイナーとして活動しており、毎日休まず続けている、ランニングやブログを通じて感じた「継続は力なり」の大切さを発信したりしています。

京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動し7年目。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,830日、毎日ブログは610日を突破。(2021年12月31日現在)

毎日ブログを書いてかれこれ800日ほどになるんですが、自分自身の仕事でもあるデザイン(クリエイティブ)な部分を「言語化」することは未だに難しいです。

「なんでこのサイズにしたの?」「なんでこの色を選んだの?」とか、いくらかルールはあるにせよ経験からの感覚的な部分が強過ぎて決まった正解を言語化することなんて出来ないんです。(他にも正解になり得ることはあるからね)

ということで今回は、毎日ブログを書いている僕が「デザインの言語化」を出来ていないのに、なぜ素人の人間が文章で伝えようとするのだろうか、というお話をしたいと思います。

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毎日ブログ800日を超える僕が、デザインの言語化を出来てない理由。

デザインの制作現場を見たことがない人には分からないと思いますが、ほとんどの人が見る完成形のデザインにストレートに仕上がることなんてほぼゼロと言っても過言ではないと思います。

短時間で1発描きの絵描きさんの絵のクオリティよりも、しっかりと時間をかけて描き込んだ絵描きさんの絵の方がクオリティが高いように、「短時間1発描き」というエンターテイメントを売りにしているのと、作り込んだクオリティを売りにしているのとでは訳が違うんです。

もちろん時間をかければ良いものが出来るということではないのですが、1つの制作の中には無数のトライアンドエラーがあって、80%くらいで来ていた素人の人から見れば「これで良いじゃない?」ってレベルの完成度の作品を解体することだってある訳です。

そんなトライアンドエラーの1から10を全て言語化するなんて僕には不可能だし、無数の可能性を組み合わせて出来た奇跡自体が作品になることだってよくあることで、最初から想定していた通りのデザインになることも滅多にありません。

プロとして生きる僕が言語化出来ないことをなぜ素人は文章で伝えるのか。

ましてやただのデザイナーではなく、毎日休まずブログを書いて800日を超える僕が、デザインの言語化をすることが出来てないのにも関わらず、どうして素人が一生懸命にデザインを文章で伝えようとしているのか理解に苦しむことがあります。

僕はほとんどの場合、「参考になる画像をください」とか「構成をざっくり手書きでください」といったように伝えているんですが、これまでいただいたレスポンスの中でこの2つ以上にわかりやすかったことがないんです。

ただほとんどの人は「柔らかい感じ」とか「クールな感じ」みたいに伝えてきますが、そもそも僕が感じる柔らかさやクールさと相手の感じ方が違う可能性があるので、その言葉が全世界共通の固有名詞でない限り意味は曖昧に伝わります。

なのにも関わらず、「〇〇している様な風景」とか「〇〇が伝わる感じ」といった文章として伝えて来るのですが、そんなテキストよりも何よりも、ネットで拾ってきた1枚の写真の方が何百倍も伝わりやすい訳なんです。

プロの真似をしてそれっぽくする非効率な人。

で、さらに突っ込んだことを言うと、デザインを指示する時に一生懸命分かりやすく伝えようとしているのか、「自分は出来るやつだぞ」と見せるた目なのか分からないのですが、いちいちツールを駆使して小綺麗に伝えて来る人がいる訳です。

Figmaやパワーポイントなんかで時間をかけて、ものの数分で終わるような作業への指示を何10分もかけて資料として送って来るんですが、クリエイター側の僕からすれば「そんな作り込まなくて良いからとっとと紙に描け」と思う訳です。

例えばチラシの修正なんかをする時に、チラシのデータをコピー用紙にプリントアウトして、その4隅に余った部分に赤ペンなんかで簡易的な指示を書けばそれで済む訳です。

大体の修正内容はそこで分かるので、そのコメントに番号でも振っておいて「修正テキスト・写真は番号を付けて別送り」という方法をすれば指示は数分で終わると思います。

それをいちいち小綺麗に矢印を使って資料を作ったりする人を見ていると「お前暇人か?」と思ってしまいます。(頑張りを認めてない訳じゃないですけどね)

同じ分野のプロ同士で仕事してるんじゃないんだから。

仕事をする上で「よく頑張ったね!」という褒める声がいくら沢山あっても、最終的には結果が全てな部分があるので、そんな誰かのメンタルケアを目的としていては「勝つ仕事」というのは出来ません。

同じ分野のプロ同士で仕事してるんじゃないんだからこそ外部に仕事を任せているんだし、そこで見栄張ってプロの真似をしなくて良い訳ですし、端的に伝えたいことを伝えて出来ないことはとっとと任せろって思います。

その人の技術とか知識うんぬんではなくて、こういう判断を感覚的に出来る人が僕の思う「仕事が出来る人」だと思うし、これは高学歴だからとかの要素は一切関係ありません。(実際に高学歴でも高卒の僕よりトロい人間は山ほどいます)

基本的にこういう部分で要領が良い人とは仕事がストレスなくスムーズに進むことがほとんどなんですが、その要因として伝え方と任せ方の要点が本当に的確だと感じます。

僕はお医者さんや美容師さんに「もっとこうした方が良くないですか?」とか言ったことないですが、冷静に考えれば、自分の専門じゃないし分からないだから、自分の意見を言えなくて当たり前ってことが分かるからですよね。

なぜデザインとかになると、こうも出来ると勘違いして突っ込んで来るんだろうなっていつも不思議に思うんですが、それはデザインというものが身近にあり過ぎるのか、僕の能力が信頼されてないのかはちょっと分かりません。

ただ、こういう「無駄を生まないための判断力」っていうのは、どんなお仕事でも共通して役に立つ能力だと思うので、状況状況で的確な判断を出来ることが大切だと僕は思います。

一緒に頑張りましょう。

では、また明日。

WRITER
KOHTA FUKUI / Freelance Designer
KOHTA FUKUI
Freelance Designer