色んなことが噛み合わなくなって消えてしまいたくなった。

自分自身に知識や経験がついてしまったことで、僕は少し「寄り添う」という形を間違えてしまっていたのだと、今振り返ると思うことが多々あります。

スピード感とタイミング、現場側と制作側の価値観、理想主義と現実主義、色んなこと全部が噛み合わなくて、僕の熱量が間違った方向に伝わっていく感覚に憤りを感じて、自暴自棄になっていたんですよね。

そんな中、大好きな仕事や、大好きな人との愛、全てが嫌になってしまいそうで、いっそのこと消えてしまいたいと思ったりもしました。

昔からクリアしかけのゲームをリセットして、また１からスタートさせようとするリセット癖が強い性格の僕は、現実世界でも同じことをしようと試んだ結果になりましたが、僕が積み上げてきたものはそんな簡単に崩れない強固なものだったんです。

守るべきものが増えたからこそ敏感になった感覚。

知識や経験を重ねていく中で、沢山の方に求めていただき、沢山の方と接することが出来るようになったということは、守るべきものが増えたということになるんですね。

そんな中で、相手の都合（エゴやプライド）に敏感になり、「そんなものに付き合ってる暇があったら他に助けたい人がいる」みたいな感じで、色んなことを天秤にかけて比べ、最短距離の愛と結果を求めていたんだと思います。

きっと僕はそういう意味で寛大な心を失ってしまっていたんですが、でもそれは全て、誠心誠意の愛を持って、命懸けで接したからの感情だったと胸を張って言うことが出来ます。

だからこそ僕は悔しかったし、もちろん腑に落ちない部分も多々あることは変わらないのですが、心のどこかでそんな自分を好きになれないまま進んでいた自分がいました。

愛なんて捨ててしまおうと思った僕を呼び覚ましたのは愛でした。

格好つける訳でもなく、そんな感じで自暴自棄になり、自虐的な感覚になった自分は愛なんて全部捨ててしまおうと思う瞬間との間で葛藤し続けていました。

ただ、「もういいや」とか「もう疲れた」って言葉を繰り返してしまうような自分を呼び覚ましてくれたのは、奇しくもまた「愛」でした。

僕の苦悩を見てくれて、それを評価してくださる人からの「飲みに行きましょう」とか、「さすが」や「最高」といった飾りのない純粋な言葉達は、僕にまた守るべきものを再確認させてくれました。

神様がきっと「謙虚さ」とか「一緒に歩むべき人」を僕に再確認しろと言ってくれた様な気がして、またここから失ったものを取り戻しながら、今目の前にあることに謙虚に取り組んでいこうと思いました。

クリエイター人生の第二章が始まる。

人は間違いを経験して、それを改めて初めてまた成長すると僕は思っているし、今までも同じような経験は沢山あったんですよね。

ただその断片だけを切り取ると、その時々のメンタルや状況によって受け取り方は違うのかもしれないんですが、やっぱりいつの時も必要なことは「謙虚さ」だと再認識させられた経験でした。

僕の知っている人間が、ここで自分のプライドを先行させて破滅に向かっていった姿を僕は見てきたので、僕はここで寄り添える心を改めて、謙虚さと愛を心に刻み、また命を燃やそうと思います。

ごめんなさい、そしてありがとう。

人として、そしてクリエイター人生の第二章を始めます。

一緒に頑張りましょう。

では、また明日。