自分の欲に忠実な「やりたいこと」が見つからない人生を歩んで。

僕の人生を思い返してみると、19歳の時に自分の人生を一度終わらせたと思っていて、生まれ変わった僕が選んだ生きる意味は「人のために生きる」ということでした。

その時は漠然と、人を笑顔に出来ることや、喜んでくれることにつながることをやっていきたいという風に思っていただけで、今の仕事である「デザイナー」という道を歩むという判断には至りませんでした。

そんな時に、家庭の事情で家族が分解してしまい、そこで僕は「家族の笑顔のために生きる」という選択をすることとなり、僕にとってそれが初めての「人のため」に人生を選んだ瞬間だったんです。

自分の欲に忠実な「やりたいこと」が見つからない人生を歩んで。

そこから色々な事があり、極端な貧乏を経験したり、理不尽な仕打ちを受けて挫けそうな時も、その先に人の笑顔があれば僕は幸せでした。

その一方で、自分自身の欲求というものを、極限まで捨てるしかない自己犠牲の人生を歩んで来た僕は、どんどん自分のためにお金や時間を使うことに消極的になり、最終的にはそこに虚しさしか残らない人間になってしまったんですね。

「自分が〇〇を食べたいから」みたいな感覚で外食に行くこともないし、旅行に行ったり、遊びに行ったりしたいと思うこともない、側から見ればつまらない人生を歩んで来たと思います。

少しずつ経済的に余裕が出て来た中でも、自分自身がやりたいことは初心からブレず、人を笑顔するためだけを想像して、天職でもある「クリエイター」という仕事に全力を注いで来た人生でした。

周りから見た僕はストイックな人間。

自分の欲求を満たすこともなく、ただ人を笑顔にするために自分が立ち続ける手段として、毎日ランニングをしたり、ブログを書いたり、食事制限をしたり。

側から見れば僕は、すごくストイックな人間に見えていると思います。

でも、今になって正直に心の中の声を表現するとすれば、やっぱりどこかで「孤独」を感じてたんですよね。

雨の日も、雪の日も、体調を崩してても、仕事が立て込んで深夜になっても、毎日一人でランニングに向かう自分を「お前は立派だな」って鼓舞しながら、誰に監視されている訳でもないのに一切の嘘を付かずに継続し続けているんです。

「いいやん１日くらい休んでも」って言われても、僕は自分が立ち続けるための目的が「人のため」だからこそ、意地でもやるべきこととして、孤独と隣り合わせで生きてるんですよね。

荒れた時期を乗り越えた僕がこれからの未来に思うこと。

そんなある時、ふとした拍子に「プツン」と緊張の糸がほぐれた気がして、達成感の先に虚無感を感じ、全てを投げ出したくなる瞬間があったんですね。

で、そこからの僕は、自分の人生の中で経験したことのない濃い時間を経験して、そこでは迷ったり、悩んだり、時には荒れた時期を過ごして、ある時ふと我に返った瞬間がありました。

そこで見えたのは「19歳の時に自分を捨てた瞬間」にあった（自分なりの）悟りを開いたような感覚で、自分の人生に持っていた「嫉妬」とか「疎外感」とかから出た膿を吐き出すように、新たな悟りを開いたような気がしました。

全ての膿を出した僕はまた１つ生まれ変わったような感覚になり、そこで自分という人間が、以前よりも深くなれた気がしたんですね。

そんな自分に「これからの未来どう生きたい？」と問いかけたら、やっぱり返って来た声は「人のために生きたい」という言葉でした。

色んな経験を経て、人は丸くなり、深くなり、強くなるということを改めて理解する事が出来たし、僕はまた１つ成長した観点から物事と向き合う事ができるようになれたと思います。

今僕が切実に思うことは、僕を必要とする人は「全力で僕を求めてください」ということと、その思いに対して僕は人生をかけて向き合っていきたいと思います。

一緒に頑張りましょう。

では、また明日。