デザイナーにとってクライアントワークにおけるセンスとは何か考えてみた。
おはようございます。FOURTEENのコウタです。
京都を拠点にフリーランスデザイナーとして活動しており、毎日休まず続けている、ランニングやブログを通じて感じた「継続は力なり」の大切さを発信したりしています。
京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動し7年目。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,830日、毎日ブログは610日を突破。(2021年12月31日現在)
以前、海外のビッグイベントを主催する会社の代表を務めている昔からの友人に「クリティカルなデザインが出来る人間は無数にいるけど、これだけクライアントに寄り添ったデザインをしている人はなかなかいない」と言ってもらったことがありました。
僕は美大を卒業したわけではなく、完全独学のデザイナーで、そもそもデザインセンスなんてものは持ち合わせてない中で、僕の仕事が最前線のプロに対してそういう風に映ったんですね。
ということで今回は、デザイナーにとってクライアントワークにおけるセンスとは何か考えてみた、というお話をしたいと思います。
センスとは生まれ持ったものではない。
1つ皆さんに勇気を与えたいと思うことは、この発信を見てくださっている方で「センスなんて…」と思われた全員と同じように、僕がデザイナーを志した10年前にはセンスなんてものはありませんでした。
学校の美術や技術の授業でも、他の子と比べて上手だったということではなく、ごく一般的なレベルでこなしていけるような感じで、幼少期から飛び抜けてセンスがあったということではありません。
で、僕はそもそも「センス」って作れるものだと思っていて、その理由として「考えて見る量」だと思うんですね。要するに、良いデザインとは何かを考えて見るという経験量が作っていくもので、最初からそれを持ち合わせている人なんていないと思うんです。
例外をあげようと思って考えましたが、例えば「両親がデザイナーだから」という理由でセンスが小さい頃からあるという場合にも、「子供の頃から良いデザインに触れていた経験」というのがあるからこそ成り立つわけで、生まれ持ってのものではないんですね。
環境を変えることで育まれる能力。
で、そんな素人の僕が1番最初に変えたことが「環境」です。デザイナーを目指したことで大きく変わったことが「とにかく色んなデザインを見るようになった」ということで、そういう意味で環境が大きく変わっていたんですね。
普段当たり前のように歩いている道が「デザインを探す道」に変わり、普段何気なく乗っている電車が「広告を見る電車内」変わり、今まで身近にあったことが大きく違う風に変わっていったんですね。
思考を変えることで環境が変わるというのはそういうことで、合わせて行動も変わってくるので、例えば無料で美術館が開放されてたら入ってみたり、デザイナーの知り合いから個展に誘われたらフラッと寄ってみたり、そういう行動に移せることで出会う人も変わって来たりするんですね。
「自分なんて向いてないから…」と言う人は、自分で最初から決めつけてしまっている人だと僕は思っていて、やると決めた瞬間から環境を変えることで、自分の取り込む情報や行動は自然に変わってくるんですね。
クライアントワークにおけるセンスとは何か。
そんな中で今回、クライアントワークにおけるセンスとは何かについてお伝えしたいんですが、ここが「単なるデザインのセンス」とは明らかに違って来たりすると僕は考えているんですね。
要するに、僕らが色んな広告を見た上で「センスが良い」と感じることと、クライアントさんが良いと感じるセンスとは明らかなギャップがあるということなんです。要は、自分の信じているセンスを貫いた結果が必ずしもベストとは限らないということなんですね。
僕はこれまでのクライアントワークにおいて、クライアントを120%満足させることしか考えずに制作をしていたので、言い方は悪いんですが、僕が「ダサい」と思ったものを納品したことも過去にはあったということです。
ただ、そこでクライアントさんが120%の満足を得ていたらお仕事として大成功で、そういう意味で、クライアントさんの良いと思うセンスを感じてそれを制作に落とし込めるか否かが、クライアントワークにおけるセンスだと僕は思っています。
それぞれの規模感によってのデザイナーのあり方。
最近すごく思うんですが、「デザイナー」という括りってほんとに酷くてですね、結局のところ世界中の誰もが明日に「私はデザイナーです!」と言えばデザイナーになれるように、デザイナーになるためのライセンスなんて存在しないんです。
超大手企業が制作を依頼するような有名デザイナーさんも、知人からの簡単な依頼をこなすだけのデザイナーさんも、総じてデザイナーさんなんですね。
ただ、小規模でやっているデザイナーさんのデザインはそこでは評価されても、大手企業さんから見れば相手にもされないようなこともあったりする中で、それぞれに見合った評価があって当然なわけです。
近所の美容室の人のセンスが、大手企業の広報と同じセンスを持っていることはないので、満足度がそれぞれ違ってくるんですが、ただ1つ変わらないことは、そこで120%の結果を残せるか否かがデザイナーの力量だと僕は思って仕事をしています。
お客さんの満足度はいずれクチコミにもつながりますし、そういう意味で僕は目の前の人を、立場や環境に関係なく、いかに満足させてあげることが出来るかだけを考えて仕事をすることで、良い結果を得られていると感じています。
一緒に頑張りましょう。
では、また明日。