仕事の仲介者が「その仕事」を経験しておくことの重要性。
本日の記事のラジオVer.はこちらをクリック | by stand.fm
おはようございます。FOURTEENのコウタです。
京都を拠点にフリーランスデザイナーとして活動しており、毎日休まず続けている、ランニングやブログを通じて感じた「継続は力なり」の大切さを発信したりしています。
京都を拠点に完全独学のフリーランスデザイナーとして活動し6年目。2016年から禁煙をキッカケに始めた毎日ランニングは1,464日、毎日ブログは242日を突破。(2020年12月31日現在)
僕は複数の企業に「専属」「半専属」「顧問」と、様々な契約体系としてお仕事をさせていただいているのですが、ここ最近、専属契約のクライアントさんからは「僕のスキルを商品にする」という形で、僕を B to B の商品として営業される様になりました。
そんな中、それを仲介する方が「僕の仕事の負担」をよりリアルに想像する力を養う必要があると感じたのでその理由を共有したいと思います。
ということで今回は、仕事の仲介者が「その仕事」を経験しておくことの重要性、についてお話ししたいと思います。
クリエイターは値段の付け方が分からない。
僕もそうなのですが、特に「好きなことを仕事にしている」という感覚を持って働いているクリエイターが多いと思うので、仕事に対する幸福感から「お金をもらうのは…」と思っている人も少なくないと思います。
特にフリーランスの場合、「自分で自分の値段を決める」という作業をしないといけないので、元々お金をもらう必要はないと思っていても、最低限生きていくためには、自分で自分に値段をつけないといけないんです。
僕はこの値付け作業が仕事の中で1番嫌いな仕事で、フリーランスを始めた当初から変わらず、「見積り」や「請求」の時はいつも心が消耗してしまいます。
そして僕もそうだったんですが、相場が存在しないクリエイターのお仕事に、一体何を基準で値段を付ければ良いのかが分からなかったことも事実です。
クリエイターの値段の付け方。
そんな中で、僕の中で腑に落ちた「値段の付け方」を見つけたので、今日はそれを紹介するのでぜひ参考にしてもらえたらなと思います。
例えば、チラシのデザイン依頼が来たとした時に、ネットでカタカタと「チラシデザイン 相場」と調べるのではなく、まず自分の中での基準として作っておかなければいけないのは「自分の時給」です。
「クリエイターとしての技術を売る」という感覚を持っていると、どうしても単品で相場を計算しがちなのですが、「自分の時間を切り売りする」と考えた時には「時給計算」になるんです。
要は、このデザイン制作をするのに大体何時間かかるかを考えて「自分の時給 × 掛かる時間」をすることで、自分がチラシデザインを受ける時の費用が出てくるんですね。
もし自分が「時給2000円」が欲しいというという人で、そのチラシデザインに8時間掛かるとすれば、「2000円 × 8時間 = 16000円」となるわけです。
もちろん相場はある程度存在するのですが、自分の時間を切り売りするという考え方を持って、「時給 = 自分の仕事のクオリティ」とする方が、僕の中で考えやすい計算方法だと感じました。(自分がステップアップする毎に時給が上がっていく感じ。)
仕事の仲介者が「その仕事」を知っておく必要性。
で、冒頭でお話ししてた、”仕事の仲介者が「その仕事」を経験しておくことの重要性”ということが、どれだけ大切かという話に戻ります。
ここでなぜ、仲介者が仕事内容(どれだけ大変か)を理解する必要があるかというと、先ほどの計算式にあった「自分の時給 × 掛かる時間」の中の、「掛かる時間」を想像するためなんですね。
ここで僕はチラシデザインに8時間掛かると思っているにも関わらず、一方で仲介者が2時間で出来るだろうと勝手に判断したとしたら、そこには6時間の差が生まれ、(時給2000円だとして)料金に直せば12000円の差が生まれてしまいます。
僕としては、自分が直接勝たせたいクライアントさんへの料金を決める時の妥協(歩み寄り)は許せても、B to B のお仕事且つ、仲介者を立てたお仕事の場合に、なるべくもらえるお金にロスを生みたくはないんですね。
こういった料金を決める時に「仲介者の経験不足」は、シンプルに大きなロスを生んでしまいがちなので、仲介者自身がある程度その仕事を経験しておくということが大切になってくると僕は思っています。
誰かだけが得をするでは回らない世界。
僕を商品にしてB to Bのお仕事をする場合には、「僕」「仲介者」「相手企業」の3つの関係が存在していることになるのですが、この中で「1つだけが得をするという状態」では長く仕事が続いていくことはありません。(1つだけが損をするも同じ。)
「全てが平等にWin-Winの関係(幸福度が同じ状態)」を作らないと、仕事は上手く回っていかないんです。
そこで必要になってくるのは「時間」「工数」「技術力」を基準にした、最適な値段設定なんですね。
加えて仲介者は「会社の取り分」と「僕の取り分」を合わせた「全体の料金設定」をする必要があるのですが、僕の取り分が分かっていないと破綻した料金設定をしてしまう可能性があるということなんです。(会社にも利益が残らない。)
(少し商売っ気を出すと)いつも言っている「僕がデザイン料に定価を決めない理由」の中にあるのは、「お客さんが気持ち良く払えるお金が適正価格」だと思っているからで、僕個人のお仕事としてだけなら何とでも良いのですが、仲介者はここをギリギリまで攻めて駆け引きすることが会社のためのお仕事なんですね。(間接的に僕のためにもなる。)
そういう意味で、損をする価格設定や、反対に、法外な価格設定をしないためにも、仲介者自身が「この仕事をすると大体こんくらい時間が掛かるよなー」っていう基準を明確にしておく必要があるということです。
フリーランスにとって、「自分の価格」ってホントに付けにくいと思うんですが、今回ご紹介した「自分の時給 × 掛かる時間」を基準にして、改めて自分の時間の価値が、価格に見合っているかを考えてみて欲しいなと思いました。(もちろん仲介者もね。)
一緒に頑張りましょう。
では、また明日。