僕が作品作りで最も大切にしていること。

僕がお仕事をする上で一番大切にしていることは「ヒアリング」なんですが、それにはデザインのイメージをクライアントさんと合わせること以外にもう１つ大きな意味があります。

そのもう１つの理由は「想いを知る」ということで、出来ることならば僕自身がクライアントさんと同じ気持ちになって制作に取り掛かりたいと思うわけですね。

なのでお仕事の依頼を仲介してもらったりする時に、いわば形式的な感じで内容や構成を渡されて「こんな感じでデザインしてください」って感じで投げられた時には、少しデザインに困ってしまうことがあるんです。

そういう意味で言えば、デザインというのは誰かに受けるだけの好みを生み出すものではなくメッセージを乗せるということが重要なんだと僕は感じてるんですね。

言葉をデザインするメッセージデザイナーとして。

僕は今現在やれることが増えすぎて、デザイナーというよりは「マルチクリエイター」として活動をしているんですが、本当は「メッセージデザイナー」という肩書きなんですね。

これは僕が作った造語であって実際にそんなカテゴリーはないと思うんですが、僕の本質は「カッコイイデザインを作る」みたいなデザイナーではなくて、メッセージを届けるということが役目だと思っています。

これは後発的なことではなく、むしろ「メッセージを伝えたい」という強い思いがあった中で、その武器としてデザインを選んだというにじことなんです。

僕はよく人から「福井さんのデザインには気持ちがこもってますよね」ってことを言ってもらえるんですが、そういうことを言っていただける度にやっててよかったなと感じます。

クライアントさんの気持ちに呼応するということ。

最初にも言った通り僕はヒアリングの中で「クライアントさんの想いを知る」ということを大切にしているからこそ、そんじょそこらの生半可な感覚でお仕事を進めることが出来ません。

もちろん作業的なお仕事もあるので、全てにおいてそれを徹底して実現することは出来ないのですが、出来るのならば全てに自分の感じたメッセージを込めたいと思っているんですね。

そのためには「相手の気持ちになる」ということが必要なのですが、それを呼応するレベルでやれることが僕の役割だと感じています。

分かりやすく言えば、映画の主人公に自分を憑依させることで涙を流せるような状況を１つ１つの制作で行うということが理想ということなんです。

僕が作品を完成として心から送り出すことが出来る瞬間。

で、変態に思われるかもしれないのですが、そういった想いを汲み取って制作を進めていく中で、感情移入が完璧に出来た作品の時には「作りながら涙が出る」みたいな瞬間があるんですね。

そういう瞬間を迎えた時に、僕が作品を完成として心から送り出すことが出来る瞬間だと思っていて、日々僕はそこを目指せるように取り組んでいます。

そんな感じで、僕の作品が響く時は「クライアントさんの想いに共鳴した時」にそれをピッタリと形に出来た時だと思うし、それこそが僕が19歳の頃に思い描いた「生き甲斐」なんですね。

僕はそういう意味で「天職」に就くことが出来ていると思うし、そんな素晴らしい環境でお仕事をさせていただけていることを改めて幸せに感じます。

これからも少しでも多くの方のメッセージを、僕の作品を通じて届けていきたいと思います。

一緒に頑張りましょう。

では、また明日。